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龍馬さんへの手紙
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Tue 02 , 15:26:01
2010/03
拝啓 龍馬様

ああたは徳川幕府鎖国時代から、明治開国時代へと、舵を切る役割を果たす前に、天国へ旅立ちましたね。
貴方の意志は、薩摩・長州の方々の藩閥的流れの中で、後に開花しました。
昔、ペリーの黒船の来航によって開国した国が、同じ米国の原子爆弾・死の灰によって開国させられました。
その中から、日本は立ち直り、龍馬さんの志していた貿易によって、国が再生されました。
経済が再生されたのに、遅れていた政治も、事の善し悪しは別として、龍馬さんの願っていた民意による政治体制ができました。
龍馬さん、龍馬さんは世界へ眼を向け、貿易率国、民意による体制を希求されましたね。
その思いが結実した今、一体何を私どもに目指せとアドバイスしてくれるのですか。
『貧すと雖も浮雲の富を求める事勿れ』とバブルに踊った私共に警鐘を鳴らしていたように、あなたの遺書の中から次の時代を考察せよとの事なのでしょうか。
それがあなたの意志であり日本人への手紙であり、指針なのですね。
二十一世紀に生きる私どもに、天国から思いを伝えて下さい。
『窮すると雖も、丈夫の志を屈する事勿れ』、『一陽来服の時を待つべし』との遺言を龍馬さんの心棒と受け止めて、その返事をまっています。         かしこ
                   弥生翔日             中沢みと

【龍馬返書】まことに美しい文字が綴られたお手紙ありがとう。
書き手の心映えがそのまま映し出されたことですね。
日本の国が、太平洋戦争という大破綻を迎えた事こそが、私が心配していた結末の姿ではなかったでしょうか。
錦の御旗の行き過ぎが招いた惨劇。これを二度と繰り返してはなりません。今のお国が他に比べてあらゆる面で優れていることの感謝、それがもたらされる上で尽力貢献した人々のことを忘れることなく思いを致すこと、それさえ出来れば、まだまだこの国の未来は明るいと云えるかな。なにしろ、次は世界全体を考えて事にあたって下さい。
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